ベーシック・インカム―基本所得のある社会へ

ベーシック・インカム―基本所得のある社会へ

アマゾン購入感想

痛快でさえあるゲッツ・W. ヴェルナーさんの著書、「すべての人にベーシック・インカムを―基本的人権としての所得保障について」を先に読んでいたので、対談形式の内容が多いこの本は、ある意味でとても読みやすく感じました。
しかもヴェルナーさんの受け答えは非常に知性あふれるもの。

対話「労働をマニアック視することで、みんな病気になる」で、懐疑的、既知的な古い思考の持ち主と思われる対話者の「いじわる」な質問に答えるヴェルナーさんのゆとりある態度とその内容。
古典的労働の様々な場面で機械化され、人の手を必要としなくなって行く現代の変化の中において、すでに労働と所得を結びつけて考えるのは無理がある。
今も日々ニュースに見られるが、雇用創出に相変わらず固執するパラダイムの限界が指摘される。

この人の話を訊いていると、人が過去から何を学び,正しく新しい思考を持てるか、捕われない思考の飛躍を現実にどう結びつけられるのか、興味つきない、あまり類を見ない人物だ。ヴェルナーさんが社会のことを考えるようになったきっかけはゲーテ、シラーなど古典作家の読書だという。

ヴェルナーさんは、究極の目標として「不安のない社会です」と言う、それはとてもシンプルで共感する言葉。

希望を見た気がした「夢みたいなことだ」と一笑にふしてしまえばそれで終わり。
全世界じゅうに行き詰ってしまった資本主義をもう一歩むこうへ進めていくためにはこような方法を「あり得ること」として可能性の中に入れて考えないと、また「経済の活性化には戦争が一番の近道」という過ちを繰り返す方向へ行ってしまうような気がする。
政治家は理想を語り、それに近づくための努力をしないといけないと思うし、この本には高い理想が掲げてあると感じた。

翻訳の意義と訳文としての難点貴重な著書である。
今日の世界で最先端・最新の社会改変の「宣言」を原書で読めない日本読者に伝える、その意義がこの翻訳本にある。
「ベーシック・インカム」の性格ー無条件の生活保障による自由な活動の可能性、この視点から、業績を誇るような頻繁な今日の格差論(歴史段階・構造把握なしの主に実証主義)や論議ないしは労働・福祉(あの年金問題など)政策を見れば、後者が如何に転倒していて、瑣末で行政的性格でなされているのか、その性格と位置が鮮明になろう。
ここに翻訳の意義がある。
但し、とりわけ「自由を可能にし‾」の講演原稿の節は、日本文として読みづらく、理解しづらい。真意を伝えるように翻訳する「イニシアティヴ」(同書のキーワードの一つ)や推敲が望まれた。
その点が残念である。

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